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現代アートバブル  吉井仁実

   

現代アートバブル (光文社新書 369)

現代アートバブル (光文社新書 369)

  • 作者: 吉井仁実
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/09/17
  • メディア: 新書

銀座の老舗吉井画廊の息子さんが現代アートのマーケットの内情についてかなり突っ込んで書かれた本です。
為になります。
彼は若いときには吉井画廊で働いていたので主に印象派や近代美術を扱っていたのですが、日本がバブルの時代にはいろいろな企業が印象派の作品をかなりの高値で買っていきましたから、その時代との比較においても興味深い内容です。
いまは清澄白川でhiromiyosiiというギャラリーをうんえいしていますが、いぜんは六本木の芋洗坂でギャラリーコンプレックスを立ち上げた人物なんですね。

小山登美雄同様アートシーンの現場で長年やってきた人の話には説得力があります。
作品がマーケットで流通して作家も含めその関係者の生計が成り立ち、作品の商品価値がしっかり確立されること。
それがアートが社会にとって身近なものになる第一歩だと思います。

よく芸術至上主義でマーケットなんか無視して評論家に認められることに重きを置くような作家もいますが、やはり違うと思います。評論家は何もとは言いませんが
分かっておりません。

そうは行っても一般ピープルがアートの価値を発見できるわけでもなく、そこはギャラリストや仕掛け人の力が大きく働いて著名なコレクターを動かし、作品が流通していく構図もしっかりこの本には書かれております。

一度は目を通しておくべき本かと思います。
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